Video Message from Mayor of Futaba Town. 双葉町長からのビデオメッセージ原文

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Here’s the original text of the video message, which was shown during the Q&A at Berlinale screening of NUCLEAR NATION. (See English translation at the bottom.)
いま開催中のベルリン国際映画祭で、「NUCLEAR NATION」上映後、井戸川克隆双葉町長からのビデオメッセージが届けられました。
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グーテンターク、ベルリン。ドイツの皆さんこんにちは。
私は福島県双葉町町長の井戸川克隆と申します。
この度のベルリン国際映画祭に出席をできなくて、大変残念に思っております。
皆さんと直接お会いして生の声をお届けしたかったんですが、なかなかできませんでしたことをお詫び申し上げます。
さてこの度の、福島第一原子力発電所の事故によって世界中の皆さんから双葉町の町民の皆さんに対しての、温かい思いやりを戴きました。ご支援ありがとうございます。
この映画を通して世界中の皆さんに原子力発電所が持つ大きな危険というものを実感をして戴きたいと思います。
安全な装置であれば原子力発電所はやはり便利です。
私はこの事故が起きる前は原子力発電所を誘致して町の振興に役立てたいと思っておりました。
事故が起きてから原子力発電所に対する私の考えは大きく変わりました。
事故に対する備えが無いまま、原子力発電所を増やしていくことは大変危険であります。
まして、“放射性物質の最終処分”ということも確立されていないまま世界中に原子力発電所が多くできることは大変危険だと思います。
この福島原発の事故を皆さんと共有して、これから地球上に原子力発電所が必要なのかどうか、
皆さんと共に考えなければならないと考えております。
地球の大きさは一定であります。
その大きさの中で放射能を受け入れる容積っていったいどのくらいあるんだろうか、
また、いろいろな廃棄物を受け入れる場所とか方法があるんだろうか、
この問題を皆さんと共有しなければ推進してはいけないな、
とそんな思いになっております。
多くの経験をしました。
もう2度と私たちのような経験を世界中の皆さんにしては欲しくありません。
よく皆さんがこの事を考えて今後の事を選択されることを願っております。
双葉町長 井戸川克隆

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Guten tag Berlin.
My name is Katsutaka Idogawa.
I’m the Mayor of Futaba in Fukushima Prefecture.
I regret that I’m not able to join you at this year’s Berlinale.
I would’ve loved to meet you all, and speak to you in person.
Ever since the crisis began at the Fukushima Daiichi nuclear power station, our town has received so much warmth, encouragement and support from people around the world.
Thank you very much.
It’s my hope that, through this film, everyone around the world can get a better understanding of how dangerous nuclear power is.
If they were safe, nuclear power plants would be very convenient.
Before this accident happened, I wanted to build more nuclear reactors, thinking that was the best way to bring progress to our community.
Since the accident, my attitude has changed drastically.
Increasing the number of nuclear plants without making provisions for serious accidents is extremely reckless.
On top of that, a safe way to dispose of nuclear waste has not yet been discovered.
Despite this, nuclear plants are cropping up around the world, in great numbers, and this is very disconcerting.
In light of the disaster at Fukushima Daiichi, we need to question ourselves, honestly, if nuclear power plants are truly a necessity on this Earth.
I believe it’s critical for us to be rational.
Our planet is small.
How much space do we have left, to absorb all the radioactivity we keep producing?
What capacity do we have, for storing all the nuclear waste?
Unless we find viable solutions, we should not be permitted to use nuclear energy.
The learning curve has been steep.
I don’t want anyone else in this world to ever experience what we’re going through.
My deepest wish is that our situation will help you make the right choices for the future.
Katsutaka Idogawa
Mayor of Futaba Town

Atsushi Funahashi 東京、谷中に住む映画作家。「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48(公開中)」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(2006、主演オダギリジョー)「echoes」(2001)を監督。2007年9月に10年住んだニューヨークから、日本へ帰国。本人も解らずのまま、谷根千と呼ばれる下町に惚れ込み、住むようになった。

3 Comments

  1. 原田淳子/原田企画
    2012年2月15日

    はじめまして。
    原田淳子といいます。
    友だちがベルリンで「Nuclear Nation」を拝見し、とてもよかったと教えてくれました。
    日本での上映予定はあるのでしょうか?
    もし予定があればぜひ観たいです。

    返信
    1. Atsushi Funahashi
      2012年2月15日

      今、配給を調整中です。決定次第、オフィシャルウェブサイトで流しますので、こちらをご覧ください。
      http://nuclearnation.jp/en/
      舩橋淳

      返信
  2. 原田淳子/原田企画
    2012年2月18日

    ご返信、ありがとうございます。
    楽しみにしております。
    原田淳子

    返信

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