【まだ見ぬ映画言語に向けて  吉田・舩橋対談イベント】

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昨27日土曜日の第3回対談は、脅威の密度だった。
傑作「秋津温泉」について、監督、プロデューサー、主演(&衣装)のご本人と一緒に作品論を話すという、なんとも光栄というしかない一日。
男女の距離をどう視覚化するのか、反メロドラマとは何か、
死にゆく時間をどうショットで繋ぐのか。
吉田喜重監督、そして時には岡田茉莉子さんの証言もありのディスカッションは一番の充実を見せたと思う。
特に、ラストシーン・新子(岡田)の自害を、6時半から午後2時過ぎの半日で撮り上げたのには驚いた。当時の撮影班(50人ほどいたという)のスピード、ショットはその場で決めてゆくという反射神経、そしてここしか無いというタイミングで入る移動撮影の呼吸、など映画の肉体そのものが生まれる瞬間を、なまなましく語って頂いた。
次回は、ここからさらに発展し「映画の肉体」について、論を深めます。
最初は、40歳も年齢差のある巨匠とどんな言葉を交わせばよいのかと戸惑っていたけど、段々と噛み合ってきた。次回も楽しみだ。

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Atsushi Funahashi 東京、谷中に住む映画作家。「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48(公開中)」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(2006、主演オダギリジョー)「echoes」(2001)を監督。2007年9月に10年住んだニューヨークから、日本へ帰国。本人も解らずのまま、谷根千と呼ばれる下町に惚れ込み、住むようになった。

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