明けましておめでとうございます。
2016年は多くの方にお世話になりました。
また新しい年が始まりましたが、ぜひどこかでご一緒させていただいたり、お話しさせていただく機会があることを待ち望んでおります。どうぞよろしくお願いします。
昨年は、おおまかな言い方で恐縮なのですが、世界全体が「ぎすぎすした方向」へよりアクセルを踏み込んだような気がしています。主にシリアからヨーロッパへ押し寄せる難民問題、それによる欧州全土の動揺・右傾化(特にフランス!)、Brexit、そしてトランプ旋風など、他者を受け入れるよりは排斥する方が良いとする空気が世界を席巻しているように思えます。トルコから欧州への接続地帯やコロンビアを中心とした南米の国境地帯では、武装化が至極当然に進められており、南シナ海では中国と近隣諸国との緊張が極度に高まっています。そんな中、日米の首脳が広島だの真珠湾だのに訪問し合い、実質何も意味しない「和解」の言葉を語り合うのは、時代錯誤ではないかと思えてしまう最中、日本の天皇が生前に退位を決意したというのは、何か一つの時代の終焉と、その先の時代への深刻な警告のように感じられます。
で、僕たちが日々どうやって過ごしてゆくか、という話しになりますが、自国はもっともっと武装化すればよい!と物騒な言葉を息巻く人々がごくふつうにいる世の中になってしまいました。そこで、ローカールなレベルでの衝突をふっかけるのもいいのかもしれませんが、上のような世界的な「排斥傾向」の潮流で、一個人がどうしてゆくべきか、を考え続けるのが今年の(も)課題ではないか、と漠然と思っております。
僕自身は、映画という表現でそれを語ってゆくしかないわけなのですが、メタのレベルでも、ローカルで個人的なレベルでも、共感を広めてゆくのが自分の役割であるのかな、とも感じています。
みなさん、本年もどうぞよろしくお願い致します!
舩橋淳
映画作家
BIG RIVER FILMS
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