「息の跡」小森はるか
映画の画面、ワンショットごとに血を通わせること。 それが巨大震災に映画作家が向き合う唯一の方法であることを、小森はるかは誰に教わることもなく知っていた。荒れ果て、人気(ひとけ)もなくなった荒野が、一人のたね屋のつぶやきで...
...映画の画面、ワンショットごとに血を通わせること。 それが巨大震災に映画作家が向き合う唯一の方法であることを、小森はるかは誰に教わることもなく知っていた。荒れ果て、人気(ひとけ)もなくなった荒野が、一人のたね屋のつぶやきで...
...「沈黙ーサイレンスー」 2017 原作:遠藤周作 内心の自由とはなにか、強く問いかける作品。 信仰とは本質的に、内的なものであり、他人に伝播し得ないもの。 だからこそ、それを布教しようとしたときに様々な矛盾と問題、対立...
...明けましておめでとうございます。 2016年は多くの方にお世話になりました。 また新しい年が始まりましたが、ぜひどこかでご一緒させていただいたり、お話しさせていただく機会があることを待ち望んでおります。どうぞよろしくお願...
...半野喜弘 監督 2016 陰鬱な湿り気に満ち満ちた廃屋の鉄パイプ。 人がきっと血を流すに違いないと思える曇り空や、荒々しい冬の海の表情。 もはやこの世で誰の助けも借りずに生きるしかないと覚悟している男が喰うメシの音。 ...
...黒沢清監督初のフランス語作品「ダゲレオタイプの女」拝見。 初期写真技術の現像液の水銀と毒薬に身体を侵された人間たちが、半死半生の世界を漂い続ける。 フィルムの銀盤に身を委ねることは、死への彷徨なのか、永遠の生なのか。 人...
...監督・加藤泰 1968 90分 出演:佐藤允 倍賞千恵子 激しすぎる。 こんな激しい映画はみたことない。 一瞬一瞬が熱湯のような映画。 加藤泰の血しぶきが全てのフレームに詰め込まれた激情の映画である。 主人公たち...
...浜辺らしき強い日差しの道端で、ばしゃばしゃと水で素足を洗うワンピースの女。 男と別れ、家庭も崩壊し、その中途で人を一人や二人、殺しているのかもしれぬ。 ことの次第は、精神科医との対話の中で、少しずつ明らかになってゆくだろ...
...ポリタスへ拙文を寄稿しました。 → 「どん引きしている人へ――最低限の選挙マニュアル」 舩橋淳(映画監督) http://politas.jp/features/10/article/516...
「無期限に、どんな兵器を持ち込んでいるのか日本政府へ知らせる義務もなく、日本防衛以外の他の目的でじゃんじゃん使える」基地を、どうしてアメリカが日本国内に持つことが可能になったのか? 戦後の米軍占領下にさかのぼり、そこから...
...2015年安倍政権が安保法案を成立させていった過程で、SEALDsの学生たちはどんな声をあげ、何をしたのか。彼らの信頼を得、密着して撮影したこの作品は、彼らの圧倒的な熱量をあますことなく伝える。 保守・革新、右派・左派な...
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