半野喜弘 監督 2016
陰鬱な湿り気に満ち満ちた廃屋の鉄パイプ。
人がきっと血を流すに違いないと思える曇り空や、荒々しい冬の海の表情。
もはやこの世で誰の助けも借りずに生きるしかないと覚悟している男が喰うメシの音。
“映画の光”と“映画の音”を正しく捉え、“映画の人物”を正しく画面に収める感性は卓越している。
この映画的血脈の“正しさ”を、惜しげもなく画面の隅々に漲らせる半野善弘の処女作は、その予算規模に反して、贅沢な一本に仕上がってしまった。素晴らしい。
半野喜弘 監督 2016
陰鬱な湿り気に満ち満ちた廃屋の鉄パイプ。
人がきっと血を流すに違いないと思える曇り空や、荒々しい冬の海の表情。
もはやこの世で誰の助けも借りずに生きるしかないと覚悟している男が喰うメシの音。
“映画の光”と“映画の音”を正しく捉え、“映画の人物”を正しく画面に収める感性は卓越している。
この映画的血脈の“正しさ”を、惜しげもなく画面の隅々に漲らせる半野善弘の処女作は、その予算規模に反して、贅沢な一本に仕上がってしまった。素晴らしい。